またまたポンコツ整備士です。今回はオーレックの二代目自走式草刈り機SP850のエンジン不調
修理をどのように点検していくのか順番に解説していきます。エンジン不調が見られるときに
点検の参考にしてください。
SP850エンジン点検
エンジンの3要素
- 圧縮はあるか
- 火が飛んでるか
- 燃料が行っているか
この三要素がしっかりしていれば必ずエンジンは掛かります。基本そこからの点検になります。
圧縮に関してはゆっくりスターターロープを引っ張り重たいなと思う位置が二か所出てくれば
大体大丈夫です。もう一つは力いっぱい引っ張ったときに圧縮で止まらず惰力の回転するときは
圧縮が抜けてます。圧縮が有れば圧縮の力で回転が止まります。
次にプラグの火が飛んでいるかの点検です。プラグレンチでプラグを外しプラグキャップに
外したプラグをセットしてエンジン本体にくっつけてからリコイルロープを引っ張りプラグの
先に火が飛んでいるか確認します。エンジン本体に当てづらかったらドライバーやプラグレンチ
などをエンジン本体に当ててからプラグをドライバーの鉄の部分に当てて点検してください。
火が飛んでればOK!飛んでなかったらON、OFFスイッチの配線のどこかのギボシを抜いて
同じように点検してみてください。それでもだめなら点火コイルの不良が濃厚です。
次は燃料ラインになります、燃料タンクの中の燃料コシキが汚れていないか?
綺麗に見えても詰まってるときありますから疑わしいなら交換してください。
各所の点検確認
まず、エアーエレメントを外してキャブレーターの吸い込みの穴へ洗浄液やキャブクリーナーみたい
な燃えやすい物をエンジン側に少量スプレーしてみてリコイルロープを引っ張りエンジンが少しでも
掛かれば火は飛んでいる、燃料が来ていないの判断になります。そうなるとキャブレーターが
悪いと言う診断です。プラグは外で火は飛んでいるので、キャブの穴にスプレーしても反応がない
時はマフラーを取り外してエンジンのピストンに傷が無いか確認してください。
確認方法はピストンのライトを当ててリコイルロープをゆっくり引っ張るとピストンがゆっくり
上下するので縦傷が無いか良ーく確認してください。オーバーヒートが原因のときは反対側の
キャブの方向からピストンを確認します。一連の確認で大体良ければキャブレーターのダイヤフラム
などが悪いと言う判断になります。キャブレーターは決して自分で分解しないでください。
最後の点検
ここからは少し専門性のいる確認方法になります。上記の確認をしてもまだ不調が有れば
まずリコイル引っ張るところが丸い円筒状になってますが、そこのにゴミが付着してないか
確認しあれば除去してください。そして10mmのボルトで三本で取付される網を取り外すと
フライホイールが見えます、その外枠の赤いカバーも10mmボルト4本と12mmボルトが
下側に二本で取り付けてあるのですべて外してください。今度は反対側の後ろから長いボルト
10mmが四本ありますから外してください。それでスロットルワイヤーと配線外せば
エンジンが本体から外れます。そのあとエンジンのフライホイールの中心を持ってグラグラ
揺らしてください。ガタが無ければOKこちら側のガタは少ないことが多いです。
次は反対側の遠心クラッチ側をガタガタ揺らしてください。ガタが無ければOKこちら側は
しつこいほど慎重に見てください。少しでも違和感があれば専門業者に持ち込みシールと
ベアリングの確認をしてもらってください。交換は前も後ろも両方してもらってください。
その時にはエンジンをバラバラにしますので見積り等はしっかり取ってください。
だんだん部品の供給も減ってきています、調子悪い分は早めに修理段取りされた方がいいです。
ベアリングやシールは一般部品でも有りますからご安心を、エンジン内部のガバナレバーの
プレートは部品供給無くなってるのでよく確認を、でも大丈夫少しの摩耗なら肉盛りで対応
できます。まだまだ治りますよ!
最後に
SP850から後期型でSP851,852,853と出ていますがエンジンの不調修理が増えています。
少ししか使って無いのにわずかな時間で修理で困ると思います。対策や使い方で変わってきます
が少し難しいかな?なので出来るだけSP850をお持ちの方は修理対応した方がいいと思います。